じんけんinterview 二つのルーツを生かして 多文化共生の架け橋に 柚木﨑真美さん

タンザニア生まれで宮崎育ち。宮崎市内でアフリカ雑貨店を営みながら、国際交流活動にも積極的に取り組む柚木﨑真美さんに、多文化共生についてお聞きしました。

柚木﨑真美さん プロフィール写真
宮崎弁にカルチャーショック!?

母がアフリカのタンザニア出身で父は宮崎市出身。タンザニアはすごく暑い国ですが、海も山もあって、人柄が穏やかなところは宮崎とよく似ています。5歳で来日して7歳で宮崎に来たのですが、「宮崎弁」は大きなカルチャーショックでした(笑)。標準語しか知らなかったので、宮崎の祖父母に会ったときは「同じ日本語なのに、こんなに違うの!?」とびっくりしました。小学校2年生で地元の学校に転入したのですが、当時はまだ日本語が上手ではなかったので、いじめの対象になることもあって。子どもながらに言葉をしっかり習得しなきゃいけないなと必死にがんばりました。

日本語特有の「空気を読む」文化には苦労しましたね。相手の反応がYESなのかNOなのかわからなくて。また、悪意のない無意識の先入観にモヤモヤすることもありました。初めて会う方からはやっぱり「外国人」という枠組みで見られることが多く、「日本語がお上手ですね」と声をかけられたり。でも今では、私と出会ったことが相手にとって異なる国や文化を知るきっかけになればいいなとポジティブに捉えています。私自身は、どんな人も枠組みで捉えず一人の「人」として向き合おうと心がけています。その人自身をしっかり見ること、相手に興味を持つことが、上手なコミュニケーションのコツかなと思っています。

地球人、宮崎人としてのアイデンティティ

一番悩んだのは22歳のときです。法律上、どちらかの国籍を選ばないにいけなくて。最終的に日本を選んだのですが、大好きなタンザニアの人たちが知ったら悲しむかなとすごく葛藤しました。でも今は、国籍にはあまりこだわりはありません。二つの文化が融合された地球人、いや宮崎人かなという感覚ですね(笑)。せっかく二つのルーツを持っているので、それを生かしてアフリカと日本の架け橋になりたいです。

母は小中学校などで国際交流活動をしていて、私も昨年から講師として子どもたちとふれあうようになりました。最初は何も知らない子どもたちが、アフリカの動物の写真を楽しんでくれたり、教えた現地語の挨拶をさっそく使ってくれたりすると、本当にうれしいですね。偏見や思い込みは相手を知らないことから生まれると思うので、こうして新しい文化にふれて興味を持ってもらえる役割にはやりがいを感じています。

夢は言語を通じて人と人を繋ぐこと

今年の2月に日本語教師養成講座を卒業して、さらに国家資格(登録日本語教員)取得に向けて勉強を続けています。私自身、日本語コンプレックスで苦しんできたので、同じように悩む外国の方やハーフの人たちのサポートがしたいと思っています。まずは県内で日本語教室を開くことが一番近い目標で、いつかはアフリカで日本語に興味のある人たちにも教えたいです。言語というツールを通してお互いの理解を深めるお手伝いができたらうれしいし、国際交流や多文化共生につながる活動をもっと広めていきたいです。

ハクナ・マタタ (Hakuna matata) ワタシを元気にするコトバ

スワヒリ語で「心配ないよ」「問題ないよ」という意味です。ディズニー映画『ライオン・キング』でも有名になりましたね。この言葉を聞いたり、口にすると、前向きにがんばろうという気持ちになれます。